「2013年卒企業新卒内定状況調査」結果

株式会社マイナビより、国内企業を対象に実施した2013年卒の新卒者採用に関する「2013年卒マイナビ企業新卒内定状況調査」(1,969社回答)が発表されました。概要は以下の通りです。

■採用充足率、内定者への満足度

~採用充足率は微減、満足度は 「質・量とも満足」「質・量ともに不満」がともに増加~

 採用充足率は新卒全般で前年比1.9pt減の83.8%とやや減少した。上場企業では90.3%と非上場の78.6%に比べ高い数字が出たが、前年比では3.8pt減となっている。
 また、内定者に対し「質・量とも満足」している割合は、リーマンショックで採用が落ち込んだ10年卒以降3年連続で減少しているが、今回は前年比0.9pt減の39.2%と小幅の減少にとどまり、上場企業・製造業では増加に転じた。上場企業では前年大きく減少した理系総合においても前年比4.2pt増の50.7%となり、特に理系院生では59.3%と前年比16.9%の大幅増となった。
 一方、「質・量とも不満」は全体で前年比2.0pt増の13.9%となった。上場以外で軒並み増加し(各前年比、非上場:2.7pt増、製造:2.5pt増、非製造:1.8pt増)、満足した企業と不満が残る企業の二極化が進む結果となった。

■採用活動の印象・採用活動が厳しかったと回答した理由

~上場で「厳しかった」が減少の反面、非上場では増加。「母集団確保」や「倫理憲章への対応」に苦慮~

 採用活動の印象は、全体では「前年より厳しかった」+「前年並みに厳しかった」が微増(前年比1.2pt増)の82.1%だったが、上場企業では「前年より厳しかった」が減少(4.3pt減の33.7%)し、「前年より楽だった」が増加した(3.9pt増の9.6%)。一方非上場では「前年より厳しかった」が3.6pt増となり、上場と非上場で採用活動に対する印象の差が広がる形となった。
 採用活動が厳しかったと回答した理由で最も多かったのは昨年同様「学生の質の低下」の48.9%だったが、「母集団の確保」が前年比7.1pt増の44.4%と回答を伸ばし、特に非製造業では47.4%(前年比7.6pt増)にまで達して大きな課題となっている。「セミナー動員」も前年比6.5pt増の31.1%となった。また「倫理憲章に伴うスケジュールへの対応」は21.3%(前年比18.1pt)と大幅に増加した。「母集団の確保」や「セミナー動員」における苦戦も、倫理憲章の影響によるスケジュール変更で、採用活動開始が遅れたことが原因の一つだと考えられる。

■内定を出す基準

~「昨年より厳しくした」が3年連続の減少、一方「昨年並み」「昨年より緩くした」は3年連続増加 ~

 内定を出す基準について前年と比べどのようなスタンスで行ったか訊いたところ、ほぼ8割が「昨年並み」と回答した(前年比5.3%増)。急激に厳選採用が進んだ10年卒採用以降「前年より基準を厳しくした」という回答は3年連続で減少しているが、高く設定した採用基準を今年も維持する企業が大半を占めているようである。
 また、「前年より基準を緩くした」割合も、3年連続増加し4.8%に達しており、一部で採用基準緩和の動きも出ているようだ。

■エントリー数 / エントリーシート数 / 説明会参加数 / 説明会参加率

~全体的にエントリー数が減少するも、説明会への参加数の増減は業界によりバラつきあり~

 エントリー数(応募学生数)は、「大幅に減った」+「やや減った」が43.8%と前年比11.2ptとなり、上場・非上場、製造・非製造に関わらず、全体的に「減った」という結果となった。エントリーシートの提出学生数や説明会の参加学生数では、上場企業で「増えた」が「減った」を上回った(エントリーシート:増えた31.3%>減った23.6%、説明会参加:増えた39.2%>減った29.0%。いずれも「大幅」と「やや」の合計)が、非上場では「増えた」と「減った」が拮抗している(エントリーシート:増えた24.7%<減った25.6%、説明会参加:増えた32.9%<減った35.0%。いずれも「大幅」と「やや」の合計)。業界別で説明会参加学生数の増減を見ると「メーカー」では「増えた」割合が高いが、「ソフトウエア・通信」「小売」では「減った」割合が高く、業界によってバラつきがあったようだ。
 企業が「説明会で力を入れて説明した点」を、7月のモニター調査で学生に訊いた「企業セミナーで聞きたかった内容」と比較すると、学生が聞きたかったにも関わらず企業が力を入れて説明しなかった内容として「入社後の待遇」(企業:4.1%、学生:26.0%、差分:-21.9pt)や「入社後のキャリアモデル」(企業:6.8%、学生:19.1%、差分:-12.3pt)が浮かび上がった。

■選考回数 / 自社や業界への興味・個人の能力の不足感

~6割強の企業が、学生の「自社や業界への興味」が足りないと感じたと回答~

 平均選考回数は前年と全く同じの3.3回、平均選考日数は前年比2.8pt減の40.0日となった。
 学生の「自社や業界への興味」が足りないと感じたかどうかを訊いた設問では、62.3%の企業が足りないと感じたと回答した。業界別では「小売」「ソフトウエア・通信」で足りないと感じた企業の割合が高かった。影響のあったフェーズは面接段階に回答が集中(70.6%)、具体的に苦労した内容には「受ける会社の内容を調べていない(ソフトウエア)」「全て一から説明しないといけなかった(メーカー)」「内定をもらえさえすればよいというスタンス(小売)」など厳しい声が多数挙がった。
 一方学生の「個人の能力」については足りないと感じたのは48.6%で、こちらも苦労した内容には「自分の意見、考えを発信する力が弱いと感じた(メーカー)」「マニュアルどおりでは答えられるが、応用が効かない(サービス)」「受け身な学生が多いように感じる(メーカー)」といった厳しい言葉が並んだ。

■面接開始時期 / 辞退率 / 充足率

~面接開始時期は全国的に3月~4月に集中、充足率は業界により大きな差~

 面接の本格的な開始時期は、前年同様3月~4月に集中、ピークは4月で34.2%となり、上場企業は4月が48.5%とより集中度が高かった。本社所在地別では、北海道・東北エリアがやや遅かった以外、全国的にほぼ同じ時期がピークとなった。
 現時点での内定辞退率は、ほぼ前年並みに傾向だが、業界別でみると「ソフトウエア・通信」「小売」で3割以上辞退者が出た企業が約半数(それぞれ49.7%、50.1%)に上っているのが目立った。
 充足率は「10割(全て充足している)」が前年比2.3pt減の38.3%となった。しかし上場企業では前年比2.9pt増の42.6%と回復傾向が見られる。また業界別で大きな差が表れており、「金融」は「10割」が半数を超えている(51.7%)のに対し、「小売(24.6%)」「サービス(28.6%)」では30%を下回った。

■内定後の対応

~内定承諾書は9割弱が実施、内定者との接触頻度は非製造の企業のほうが高い~

 内定承諾書の提出を求めているのは全体の9割弱(88.9%)、上場企業のほうがやや割合が低い(81.5%)。
 今年度実施している内定者フォローで最も多かったのは前年同様「懇親会(飲み会)」の69.3%だが、それに次ぐ「内定式」が5.3pt増加し65.2%となった。従業員規模別にみると、企業規模が大きくなるにつれて実施率が高くなる傾向にあるものとして「内定式」のほか「人事との面談」「e-learning」「内定者向けwebやSNS」があることが分かる。
 内定者との接触頻度は「入社までに1~2回程度」が最も多く33.3%となったが、従業員規模が大きくなるにつれ「2ヶ月に1回程度」が多くなり、5,000人以上の企業では35.6%に上った。業界別では「小売」「サービス」の接触頻度が比較的高く、「2ヶ月に1回程度」以上の割合(全体:47.5%)がそれぞれ「小売(59.7%)」「サービス(56.8%)」となっている。逆に「メーカー(37.7%)」は接触頻度が比較的低い傾向にある。

■採用活動を終了した(する)時期 / 採用活動期間

~終了時期は一気に終わらず分散化、期間は前年より短期化した企業の割合が上回る~

 採用活動を終了した(する)時期を、3月下旬発表(調査期間は2012年2月3日~3月8日)の「13年卒企業採用予定調査」で訊いた「採用活動終了予定時期」と比較した。当初は、採用活動の終了予定を「今年6月」とした割合が全体で21.9%と最も高く、次いで5月が15.8%であった。今回の調査でも終了のピークは6月となったが、割合は16.3%と下がり、以下、7月の15.1%、8月の12.8%など、20%を超える月が一つも表れない代わりに10%を超える月が5月~10月の6カ月にも渡るという結果となり、「採用活動終了時期の分散化」という状況が浮き彫りとなった。これは上場・非上場、製造・非製造に関わらず同様の傾向となっている。
 採用活動の期間は前年より「短期化する(した)」が28.2%と「長期化する(した)」の21.0%を7.2pt上回った。特に上場企業では「短期化する(した)」が33.1%と「長期化する(した)」(19.7%)を大きく上回った。これは、採用活動開始は10月から12月に2ヶ月遅れとなったが、終了時期は前年とそれほど変わらないか遅れても1ヵ月程度だった企業が多かったためと思われる。

■次年度(14年卒)の採用 / 今年度・次年度スケジュール比較について

~次年度採用「厳しくなる」が44.6%、会社説明会の開催開始時期などが前倒しの傾向に~

 次年度の採用活動の見通しは「非常に厳しくなる」+「厳しくなる」が44.6%と前年比15.4pt減となった。ただし「非常に楽になる」+「楽になる」は1.1%に留まっており、今年度より厳しい採用戦線を想定している企業の方が多いと言える。
次年度の採用数は「今年度並み」が前年比4.0.pt減の77.0%となったが、「大幅に増やす」+「多少増やす」が11.1%、「大幅に減らす」+「多少減らす」が11.8%と拮抗しており、全体としてほぼ今年度と同程度の採用数となりそうだ。
 今年度および次年度の各採用フェーズの開始月について訊いたところ、今年度実績のピークは、インターンシップ開始は昨年8月(60.3%)、採用情報の公開は昨年12月(73.8%)、エントリー受付開始も昨年12月(70.5%)、会社説明会開催開始は今年2月(32.7%)、選考開始は4月(34.4%)、内定出し開始も4月(33.4%)となった。来年度予想についても全フェースで同じ月がピークとなっている。ただし、全般的に前倒しの傾向が見え、特に会社説明会開催開始月では、ピークの2月(32.5%)に先立つ12月(実績14.0%→予定17.0%)、1月(実績15.8%→予定20.2%)の開始を予定している企業の割合が高くなっていることが注目される。

■次年度(14年卒)重点を置くこと

~面接に重点を置く企業が急増、学内セミナーと特定大学への訪問にも注力~

 次年度最も重点を置く「採用フェーズ」は前年トップの「母集団形成(エントリー)」が11.0pt減の25.0%となり、代わって「面接」が12.2pt増の28.7%となった。「個別企業セミナー(直接接触)」を挙げた企業も28.2%となり、票が割れる形となった。面接に重点を置く企業が増えたのは、学生の「自社や業界への興味」の不足により面接段階で苦労したという状況に対応し、個別企業セミナー段階だけでなく面接段階でも自社や業界の魅力をアピールするなど志望度アップのための対策と合わせて、優秀な学生を見極めるための対策も行うことなどを意図していると思われる。
 また、重点を置く「採用手法」については、前年の「特定の学校への訪問(学内セミナー含む)」から選択肢を分けた「特定学校への訪問(35.5%)」と「学内セミナー(48.8%)」がどちらもに重要視されていることが明らかとなり、特に学内セミナーについては全企業の半数弱、上場企業の6割強(62.5%)の回答を集めた。次年度も上場企業を中心に特定大学に重点を置く採用活動が継続されそうだ。そのほかこれも面接段階での苦労を反映してか面接官トレーニング(4.8%→10.5%)や適性検査・能力検査(16.2%→21.7%)を重視する企業が増加している。

■留学生の採用方針について

~上場企業の3社に1社が外国人留学生を採用したと回答、日本人留学生の採用も伸びる~

 海外留学している日本人留学生、日本に留学している外国人留学生、及び海外に在学する現地大学生の、2013年卒採用実績の有無、および、2014年卒採用の予定について訊いた。
 日本人留学生については13年卒で「採用した(する予定)」企業は前年比2.1pt増の10.5%となった。上場企業ではほぼ4社に1社が採用した(前年比5.6pt増の23.7%)と回答した。14年卒でも採用を予定している企業が増加(全体で2.6pt増の11.4%)している。
 外国人留学生については13年卒でも日本人留学生を上回る13.3%の企業が「採用した(する予定)」と回答し(前年比2.6pt増)、上場企業ではほぼ3社に1社が採用した(前年比6.4pt増の33.5%)と回答した。14年卒でも採用する予定と回答した企業は増加したが伸びは小幅(全体で前年比0.9pt増の9.7%)で、こちらは日本人留学生を採用予定の企業の割合(11.4%)の方が高くなった。
 現地大学生についても13年卒で採用したと回答した企業の割合は増加(前年比1.1pt増の4.0%)したが、上場企業では横ばい(0.1pt減の7.8%)となり、14年卒の採用予定でも全体では増加(1.3pt増の4.8%)したが、上場企業では13年卒実績と同じく横ばい(0.1pt減の10.1%)となった。
グローバル人材に対するニーズは年々高まっており、上場企業が新卒採用において日本人留学生や外国人留学生に注力するのは、もはや常套戦略になったとみてよいだろう。

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