「建設」「人材派遣・紹介」「情報サービス」「専門サービス」は6割に迫る 正社員、約4割の企業が不足感

景気の上昇傾向が続き、需要増への確実な対応や企画力・営業力の強化など、人員・人材確保の必要性が高まってきていると言われています。景気動向調査の雇用過不足DI では正社員・非正社員ともに多くの業種や地域で50 を上回り、人手不足が全国的に拡大しています。このような中、帝国データバンクは、人手不足に対する企業の見解について調査を発表しました。

 

 

◆建設、人材派遣など景況感が回復している業界で、人材不足感が浮き彫りに

現在の従業員の過不足状況を尋ねたところ(「該当なし/無回答」を除く)、正社員について「不足」していると回答した企業は1万166社中3,740社、構成比36.8%となり、企業の4割近くは正社員が不足していると回答しています。現在の正社員数が「適正」と判断している企業は50.3%、「過剰」と判断している企業は12.9%となっています。

また、現在の正社員が「不足」していると回答した企業を業種別にみると、「建設」が59.7%で最も多く、6割近くが人手不足の状態にあることが明らかとなりました。以下、「人材派遣・紹介」(59.4%)、「情報サービス」(58.2%)、「専門サービス」(57.6%)、「自動車・同部品小売」(52.9%)、「放送」(50.0%)、「家電・情報機器小売」(50.0%)で不足感が目立った。建設やサービス、自動車や家電小売など、駆け込み需要やアベノミクス効果によって景況感が急速に回復している業種(TDB景気動向調査より)での人材不足感が浮き彫りとなっています。

企業からは「2020年の東京オリンピックに向け、建設業界が人員の確保に走っている。本当に必要な現場の人材が足りない状態が起こっている」(建設、東京都)や「ソフトウエア業界全体が技術者不足。ソフトウエア産業をどうするか、国が真剣に考えるべき時期が来ている」(情報サービス、東京都)、「業界自体に若い世代が来ないので高齢化が進んでいるうえ、技術的には法令が毎年変わるので若手育成が難しい時代であり、定着しづらい」(土木建築サービス、茨城県)といった、技術を持った正社員の不足を訴える声が多く挙がっています。

 

 

◆非正社員、企業の4社に1社が不足感、業種別では「飲食店」が半数超で最多

他方、非正社員では、「不足」計は「該当なし/無回答」を除く8,251社中1,996社、構成比24.2%となり、4社に1社で非正社員が不足していると考えているとのことです。ただ、「適正」が66.6%と3社に2社にのぼり、「過剰」計も9.2%と約1割にのぼりました。

 

非正社員について、最も人手が足りないと感じている業種は「飲食店」(53.2%)。以下、「人材派遣・紹介」(49.0%)、「旅館・ホテル」(45.5%)、「医薬品・日用雑貨品小売」(42.9%)、「飲食料品小売」(41.7%)が続き、消費者と直に接することの多い業種で高くなりました。企業からは、「若年人口が減少し続けるなかで“若い男性”にこだわり続ける派遣先企業の要望に応え続けることができない」(人材派遣・紹介、愛知県)や「自社では早朝勤務する販売員等が他の職種に比べて中高年者が中心となっており、今後の若年層の確保に苦労している」(飲食料品小売、香川県)、「地域の雇用状況から若手の数が不足しており、市内全般でも人員確保に苦労している」(スーパー、長崎県)など、非正社員では企業の求める人材の能力や年齢などのミスマッチを指摘する意見が多く挙がっています。

 

 

◆人材の確保・定着対策、「やりがいのある仕事を任せる」が最多、

「上司・先輩とのコミュニケーション」も3割超

自社で人材の確保・定着の方法として、どのような対策を行っているか尋ねたところ、1万375社中5,048社、構成比48.7%が「やりがいのある仕事を任せること」と回答し、最多となりました。次いで、「人事考課の適正性の確保・向上」(33.2%)、「上司・先輩とのコミュニケーション」(31.6%)、「教育・訓練体制の整備・充実」(31.4%)、「経営者とのコミュニケーション」(30.3%)など、仕事内容や評価基準、円滑なコミュニケーションを上位に挙げる企業が多くなっています。

具体的には、「賃金を上げただけでは解決せず、やりがい、達成感がなければ成長も継続もない」(機械・器具卸売、福島県)や「大事なのは制度やシステムより日常の仕事に関係する人々とのコミュニケーション」(建設、広島県)、「時間と手間をかけて社員とのコミュニケーションを密にする以外に、人材定着の良策はない」(機械・器具卸売、愛知県)など、日頃の人間関係や達成感といったものの積み重ねを挙げる企業は多いようです。また、「人事考課及び賃金体系の透明化と平等性の確保」(配管冷暖房装置等卸売、愛知県)や「ある程度の賃金レベルを守り、能力開発の機会を設ける」(建設、兵庫県)といった、賃金の維持と評価基準の透明化を指摘する企業もありました。

 

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