最高裁判決 みなし労働時間制、添乗員への適用認めず

添乗員派遣会社に登録していた女性が、ツアー添乗員の業務に「みなし労働時間制」を適用するのは不当だとして残業代の支払いを求めた訴訟において、最高裁は1月24日、添乗員側の主張を認め、会社に約31万円の支払いを命じた高裁判決が確定しました。

添乗員のみなし労働時間制については、裁判や行政指導が相次いでおり、今回は初めての最高裁判決となりました。

 

 

◆みなし労働時間制が適用できない例

外回りの営業部員など事業場の外で働く労働者については、何時から何時までが労働時間で、どのくらい休憩したのかを把握できないケースがあります。こうした場合、一定の条件のもとに「事業場外のみなし労働時間制」を適用し、「1日○時間働いたものとみなす」ことができます。

事業場外で働く労働者にみなし労働時間制が適用できるのは「使用者の具体的な指揮監督が及ばず、労働時間を算定するのが困難な場合」に限られています。

行政の通達では次のようなケースには適用できないとしています。

①何人かのグループで事業場外で労働する場合で、そのメンバーの中に労働時間の管理をする者がいる場合
②事業場外で業務に従事するが、携帯電話、無線等によって随時使用者の指示を受けながら労働している場合
③事業場において、訪問先、帰社時刻等当日の業務の具体的指示を受けたのち、事業場外で指示どおりに労働し、
その後事業場にもどる場合

 

 

事前に旅行日程、事後に詳細な日報

最高裁は本件の添乗業務について、「会社は添乗員との間で予め定められた旅行日程に沿った旅程の管理等の業務をおこなうべきことを具体的に指示した上で、予定された旅行日程に途中で相応の変更を要する事態が生じた場合にはその時点で個別の指示をするものとされ、旅行日程の終了後は内容の正確性を確認し得る添乗日報によって業務の遂行の状況等につき詳細な報告を受けるものとされている」と指摘し、「労働時間を算定するのが困難な場合」に当たらないと判断しました。

みなし労働時間制については、社外で働く労働者なら誰でも適用できる制度だと安易に考えトラブルに発展するケースが目立ちます。みなし労働時間制を採用している企業は、不適切な運用となっていないか今一度見直してみる必要があるでしょう。

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