ストレスチェック・面接指導の実施は、来年12月から義務化

本年通常国会で成立した改正労働安全衛生法の施行期日等を定める政令が、10月1日に厚生労働大臣より公布されました。

特に注目されていた「ストレスチェックおよび面接指導の実施」は、来年12月からの施行となりました。常時使用する労働者に対して、医師、保健師等によるストレスチェック(心理的負担の程度を把握するための検査)の実施が事業者の義務となります。ただし、労働者数50人未満の事業場は当分の間努力義務です。

 

また、検査の結果、一定の要件に該当する労働者から申し出があった場合は、医師による面接指導を実施することも事業者の義務となります。なお、「化学物質のリスクアセスメントの実施」については、今回は盛り込まれず、法律の公布から2年を超えない範囲(平成28年6月まで)で別途定められることとなりました。

 


 

●平成26年12月1日施行

・大規模工場等の機械の設置等の事前届出の廃止

大規模工場等で建設物、機械等の設置、移転等をおこなう場合の事前届出を廃止。

 

・電動ファン付き呼吸用保護具の型式検定

特に粉じん濃度が高い作業の際に使用義務がある電動ファン付き呼吸用保護具を型式検定・譲渡制限の対象に追加。

 

●平成27年6月1日施行

・受動喫煙防止措置の努力義務

受動喫煙防止のため、実情に応じ適切な措置を講じる努力義務。

 

・重大な労働災害を繰り返す企業への対応

重大な労働災害を繰り返す企業に対し、厚生労働大臣が改善計画の作成の指示、勧告等。

 

・外国に立地する検査機関の登録

ボイラーなど特に危険な機械等の検査・検定機関について、国内に事務所のない機関も登録可。

 

●平成27年12月1日施行

ストレスチェックおよび面接指導の実施

常時使用労働者に対して、ストレスチェックの実施義務(50人未満事業場は当分努力義務)。

 

●平成28年6月までに施行(未定)

・化学物質のリスクアセスメントの実施

一定の危険性・有害性が確認されている化学物質のリスクアセスメントの実施義務。

 


 

 

◆ストレスチェックの実施方法について

(1)実施者

・ ストレスチェックの実施者(以下単に「実施者」という。)としては、医師、保健師のほかに、厚生労働省令で定める者として、現時点では、看護師、精神保健福祉士が想定されているが、現在国会で継続審議となっている公認心理師法案の状況等を踏まえる必要がある。

 

(2)実施方法

・ 1年以内ごとに1回以上、実施することが適当である。

・ 調査票によることを基本とし、面談による方法を必須とはしないことが適当である。

・ 一般定期健康診断と同時に実施することも可能とすることが適当である。この場合、ストレスチェックについては、労働者には検査を受ける義務がないこと、検査結果は本人に通知し、本人の同意なく事業者に通知できないことに留意する必要がある。

・ 実施に当たっては、産業医が関与することが望ましい。

・ 労働者に対し、ストレスチェック制度の目的や情報の取扱について事前に十分説明し、理解を得ることが重要である。

 

(3)実施者の役割

・ 実施者は、事業者からの依頼に基づき、最低限、当該事業所におけるストレスチェックの企画及び結果の評価に関与する必要がある。

・ ストレスチェックの企画に係る実施者の役割には、項目の選定を事業者と連携して行うことを含み、結果の評価に係る実施者の役割には、評価基準の設定(又は選定)を事業者と連携して行うこと及び個人の結果の評価(ストレスチェック結果の点検、確認、面接指導対象者の選定等)を含む必要がある。

 

(4)ICTを活用したストレスチェックの実施

・ インターネットまたは企業内のネットワーク(イントラネット)等ICTを活用したストレスチェックの実施については、実施に当たって、以下の3点について担保されている場合は、実施可能とすべき。

 

① 事業者及び実施者において、個人情報の保護や改ざんの防止(セキュリティの確保)のための仕組みが整っており、その仕組みに基づいて実施者において個人の検査結果の保存が適切になされていること。

② 労働者以外にストレスチェックの結果を閲覧することのできる者の制限がなされている(実施者以外は閲覧できないようにされている)こと。

③ (3)の実施者の役割が果たされること。

 

(5)事業場の総合的なメンタルヘルス対策との連携

 

・ 事業者は、ストレスチェックを、当該事業者における総合的なメンタルヘルス対策の一環として位置付けることが適当である。

・ 具体的には、労働者に対するセルフケアに関する情報提供や保健指導、ストレスチェック結果の集団的分析に基づく職場改善の取組、職場改善に関する管理監督者向け研修等を含めた総合的な対応を行うことが望ましい。

・ これらの取組について、衛生委員会で調査審議することが適当である。

・ ストレスチェックの実施率や実施方法、効果について、事業場内でPDCAサイクルで評価・改善を行うことが望ましい。

参考:ストレスチェック項目等に関する専門検討会

 

 

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