IT職場の”3大疾病”は風土刷新で改善できる

大切なのはIT職場の現場と組織のそれぞれの課題を直視することだ。「対話が少ない」と「ビジョンがない」では同じ課題でも質が異なる。明日から現場で改善できることもあれば、長期的な経営課題もある。それらを一つひとつ整理し、社員と経営陣が役割と責任の範囲を決めて、対処することが大切だ。

 

「IT業界は深刻な問題を抱えており、組織風土改革を早急に進めなければ、取り返しのつかないことになる。現場と組織のどちらかの責任という話ではなく、互いにできるところから風土改革に取り組むべき」。今回の調査結果について、組織風土改革の第一人者であるスコラ・コンサルト(東京・品川)の柴田昌治氏もこう指摘する。柴田氏の過去の語録も参考にしてほしい。

 

この特集で紹介した”3大疾病”も、この考え方で治療しよう。「うつ・無気力」型については、現場が対話を増やすための工夫を凝らせば打開できることは多い。会社のバックアップは必要だが、経営陣に期待するよりも、現場の自主的な取り組みで事態を好転させられる。

 

「疲弊・燃え尽き」型もそうだ。長時間残業に頼らない科学的なプロジェクトマネジメント手法は、現場が自主的に導入した方が、実践的であり根付きやすい。「経営陣がシステム開発やソリューション提案営業の現場を知らない」と無知を嘆いていても現状打破は難しい。小さな単位でチームワーク力を高めることから始めるのが得策だろう。

 

組織面、つまりトップを含む経営陣の責任が問われるのは、「あきらめ」型である。ここは経営陣の出番。クラウド、ビッグデータ、タブレットなどIT業界には、成長の海が広がっている。

 

自社の人材と技術力を見極め、強さをどこに見いだせるか。ビジョン作りが大切だ。現場の改善と相まって成長戦略を描くことが、「あきらめ」を減らす。

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